CKAN 収益化アーキテクチャ

FIWAREプラットフォームのコンテキストでは、CKANは、データの公開、発見、管理、および使用が可能なカタログとして使用されています。FIWAREプラットフォーム内では、静的データセット(CSV、XLSXなど)だけでなく、Real Time およびRight Timeのコンテキスト情報をContext Brokerのクエリ(例えば、マドリッドの汚染レベルなど)としてCKANに公開することもできます。

さらに、Biz Ecosystem GEを使用して、FIWAREは公開データセットのアクセスと収益化を管理できるコンポーネントを提供します。

次の図は、データの公開と収益化のためにFIWAREでのアーキテクチャを示しています。

CKAN Monetization Architecture

前の図からわかるように、データを管理および収益化するために、以下のコンポーネントが統合されています:

  • Extended CKAN:静的データセットおよびContext Brokerクエリの発行に使用されます。
  • Biz Ecosystem:顧客への請求やアクセス許可を含むデータ提供の作成と取得に使用されます
  • IdM + PEP + PDP(セキュリティフレームワーク):ユーザのアイデンティティ情報、認証、および認可の提供に使用されます。

CKANで公開されたコンテキスト情報は、バックエンドに配置されたContext Brokerによって提供されることに注意する必要があります。したがって、データセットを完全にオープンにしない場合、または収益化する場合は、セキュリティフレームワークを使用してContext Brokerインスタンスを保護する必要があります(APIに対する認可とアクセス制御の処理を参照)。

公開されたデータセットの収益化のために、Biz frameworkは、取得したデータセットへのアクセスの許可と取り消しを担当するコンポーネントです。このタスクは、取得されるデータセットの種類に依存する通知を送信することによって行われます。特に:

  • 静的データセットの場合:Biz Ecosystemは、特定のデータセットのアクセスリストにユーザを含めるために、private datasets CKAN extension(後述)で提供されるAPIを使用します。
  • Context Brokerクエリの場合:Biz Ecosystemは、特定の役割(プロバイダーによって定義された)をカスタマーユーザに与えることによって、Context Brokerサービスへのアクセスも許可します。このロールには、取得したクエリにアクセスするためのアクセス許可を指定するバインドされたポリシーがあります。

前述の機能をサポートするためには、NGSI support、OAUth2、またはdatasets privacy restrictionsの機能によりCKANを拡張する必要がありました。以下のセクションでは、FIWAREプロジェクトで開発された、FIWARE Extended CKANを構成するさまざまな拡張機能について説明します。

OAuth2

CKAN OAuth2拡張機能を使用すると、サイト訪問者はOAuth2サーバを使用してログインできます。このようにして、FIWARE IdMは、CKANデータセットの収益化およびアクセス制御の管理に必要なシングルサインオン・アプローチを活用したアイデンティティ・プロバイダとして使用できます。

この拡張機能はGitHubで利用できます。

Private Datasets

このCKAN拡張により、ユーザはデータセットの可視性を制御できるため、特定のユーザのみがアクセスできるプライベートデータセットを作成できます。この拡張は、特定のデータセットのCKANアクセスリストを提供しているので、データセットのアクセス制御と収益化をサポートするためには重要です。

この拡張機能は、データセットのアクセスリストにユーザを追加したり削除したりすることができるHTTP APIを提供し、Biz Ecosystemがこれらのアクセス許可を自動的に管理できるようにします。

この拡張機能はGitHubで利用できます。

NGSI View

このCKAN拡張は、Context Brokerによって提供されるreal timeまたはright time(適切な時間)のリソースを生成する機能を提供し、クエリをデータセットリソースとして登録する手段を提供します。

この拡張機能はNGSIフォーマットを定義し、発行されたContext Brokerのクエリの結果を視覚化するための基本的なビューを提供します。

この拡張機能はGitHubで利用できます。

Store publisher

このCKAN拡張により、ユーザはFIWARE Store(Business API Ecosystem GE)のデータセットを簡単な方法でオファリングとして公開することができます。これを行うために、データセット管理メニュー(Datasets Manage menu)に新しいタブが追加されます。このタブには、オファリングの基本オプションを設定するフォームが用意されています。

この拡張機能はGitHubで利用できます。

WireCloud view

CKAN view extensionは、WireCloud(Application Mashup GEri)を使用したデータセットの視覚化を目的とした豊富な組み込みダッシュボードの作成と表示を行います。この拡張機能を使用すると、既存のダッシュボードをロードしたり、一連のウィザードを使用して新しいダッシュボードを作成したりして、リソースのビューを作成することができます。

この拡張機能はGitHubで利用できます。

Data requests

このCKAN拡張により、ユーザは、CKANインスタンスにまだ公開されていないデータセットを問い合わせることができます。このようにして、データ供給だけでなくデータ需要も伴うデータマーケットを設定することができます。

この拡張機能はGitHubで利用できます。